お薬を用いて、排便を促す方法があります。
患者さんの個々の状況に応じた投薬をするので、お医者さんに相談しましょう。
他のお薬を飲んでいる場合は、その旨お医者さんに伝えてください。
【下剤 】
● 塩類下剤
腸管内の浸透圧を上げることで腸管内の水分を多くし、便を軟らかくし、便の量を増加させ、
腸管のぜん動運動を活発にして、排便を促します。
● 膨張性下剤
水分と一緒にお薬を飲むと腸管内でお薬が膨張し、便の量を増やし、
腸管のぜん動運動を活発にして、排便を促します。
● 浸潤性下剤
界面活性作用によって、便の中に水分を浸透しやすくします。
便が軟らかく膨らむことによって、排便をしやすくなります。
● 糖類下剤
腸管のぜん動運動を活発にして、排便を促します。
● 刺激性下剤
大腸粘膜や腸壁を直接刺激して、腸管のぜん動運動を活発にして、排便を促します。
● 漢方
腸管のぜん動運動を活発にして、排便を促します。● クロライドチャネルアクチベーター小腸の粘膜にあるクロライドチャネルの働きを高めて、腸管内の水分を増やします。
その結果、便が柔らかくなり、腸管の便を運ぶ働きが高まり、排便を促します。
直腸粘膜を直接刺激して、腸管のぜん動運動を促進させ、排便を促します。
【浣腸】
自己治療(市販薬や民間療法)について
患者さんの中には、医療機関を受診せずに、市販薬や健康食品(サプリメント)を使用されたり、民間療法を行われている場合があります。市販薬による治療では、使用する薬によっては、最初は効果があっても大腸の働きが徐々に低下したり、大腸に色素が沈着し黒く変色することがあります。また、浣腸を使用する場合、自己流で行うと直腸に穿孔が起こる危険性もあります。このように、誤った方法で自己治療を行うと健康被害を引き起こす場合もありますので、注意が必要です。体調に変化があれば、早めに医療機関にご相談ください。