第2話 なぜ心の病気だと便秘になりやすいの?

患者:なんだか気分が落ち込んで夜も寝られなかったので、1週間前、心療内科を受診。
うつと診断されてお薬も処方されました。
今日は1週間後の再診です。
医師:その後、体調はいかがですか?夜は眠れていますか?
うつと診断されてお薬も処方されました。
今日は1週間後の再診です。
医師:その後、体調はいかがですか?夜は眠れていますか?

患者:はい、お薬を飲んでいるおかげか、少ししんどい感じが楽になってきた気がします。
医師:それは良かったです。
食事やお通じなど、ほかに気になることはありませんか?
医師:それは良かったです。
食事やお通じなど、ほかに気になることはありませんか?

患者:実はなんだか便秘で…
お腹が張っているせいか、食事がツラいんです。
医師:そうでしたか!
実は、心の病気の治療をしている方は、便秘の症状が出やすいんですよ。
患者:えー!どうして?
お腹が張っているせいか、食事がツラいんです。
医師:そうでしたか!
実は、心の病気の治療をしている方は、便秘の症状が出やすいんですよ。
患者:えー!どうして?

※2 Drossman DA. Gastroentelorogy 150: 1262-1279, 2016より
医師:理由はいくつかあって…
まず、心理的な不調があると自律神経のバランスが乱れやすくなります。その乱れが腸の働きに影響して、便秘がちになります。
腸は「第2の脳」と言われていて、おなかと脳はお互い密接に影響を及ぼし合っていると考えられているんです。
まず、心理的な不調があると自律神経のバランスが乱れやすくなります。その乱れが腸の働きに影響して、便秘がちになります。
腸は「第2の脳」と言われていて、おなかと脳はお互い密接に影響を及ぼし合っていると考えられているんです。

医師:その他にお薬の影響もあります。
抗うつ薬や精神安定薬には、抗コリン作用とよばれる副交感神経のはたらきを抑える作用があります。
抗うつ薬や精神安定薬には、抗コリン作用とよばれる副交感神経のはたらきを抑える作用があります。

医師:副交感神経が優位になると腸の動きは活発になるので、お薬の副作用で抑えられてしまうと、便秘を引き起こすことがあるんです。

医師:また、うつ状態だと、運動不足や意欲の低下などで腸の動きが低下したり、食欲不振や水分摂取不足で便が硬くなってしまうことも…
患者:日常生活の過ごし方も関わってくるんですね。
患者:日常生活の過ごし方も関わってくるんですね。

医師:でも、心配しすぎることはないですよ!
・しっかり水分補給・食物繊維や発酵食品を摂る
・ご自身のペースにあわせて体を動かす
…といったことで、便秘も改善に向かいますから。
・しっかり水分補給・食物繊維や発酵食品を摂る
・ご自身のペースにあわせて体を動かす
…といったことで、便秘も改善に向かいますから。

患者:はい、出来ることからやってみます!
医師:お薬も処方できるので遠慮なく相談してくださいね。
病院で処方されるお薬は、個々の患者さんの症状に合わせて薬剤の選択ができ、さらに満足度が高い治療を目指せますよ。
医師:お薬も処方できるので遠慮なく相談してくださいね。
病院で処方されるお薬は、個々の患者さんの症状に合わせて薬剤の選択ができ、さらに満足度が高い治療を目指せますよ。

医師:この中でお心当たりがあれば、早めに医療機関で相談くださいね。
・心の病気でお薬を飲んで治療している
・3~4日便が出ないことがある
・おなかが痛くなったり、不快だったりする
・お通じの後に残便感がある
・便が出ないため坐薬、浣腸を使うことがある
・心の病気でお薬を飲んで治療している
・3~4日便が出ないことがある
・おなかが痛くなったり、不快だったりする
・お通じの後に残便感がある
・便が出ないため坐薬、浣腸を使うことがある